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やさしい病気の話? 肺結核


最近のニュースで、千葉県の診療所の医師が自身の肺結核に気付かずに仕事を続けていたというのがありました。あってはならないことです。

今回は結核の現状と予防についてお話します。

 

1      増加傾向にある結核

時折、新聞などで学校や高齢者用施設、医療機関等での集団感染が報じられています。日本での結核の登録患者数をみると、10年前(1997年)から再び増加してきています。戦前は恐れられた結核ですが、戦後に開発された薬や生活環境の向上でとても少なくなりました。2000年頃には地球から撲滅される病気と考えられていましたが、再び猛威をふるおうとしています。

 

2      結核の症状

主な症状は37℃台の発熱、咳、痰(時に血痰)、胸痛などで、ひどくなると体重も減ってきます。さらに重症になると肺の組織が溶けて空洞化します。初期の症状は風邪と変わらないため、風邪の症状が2週間以上続けば医療機関の受診が必要です。

 

3      結核の検査

胸のレントゲン検査で結核が疑われた場合には、一般的にはツベルクリン反応ですが、これは補助的な検査のため痰の検査がとても重要な検査になります。痰の検査は塗抹検査(結核菌の有無を直接見る)と培養検査(結核菌を培地に塗りその繁殖を確認)の二つに分かれます。

また、血液検査で血沈や炎症反応を調べます。

 

4      結核感染の傾向

傾向の特徴としては大きく二つに分けられます。一つは地域によるもので、全国的にみると西日本のほうが東日本より多いと言えます。特に大都市で被害が広がっています。大阪の西成地区は有名で、ホームレスが多くその人たちの罹患率が非常に高くなっています。東京や横浜でも生活困窮者の間で広がりを見せています。

次に高齢者の感染が多いことです。年々80〜90才代の感染が増加しており、長引く微熱や咳などの症状があるときは要注意です。また、結核に対すて抵抗力の無い若年層においても増加傾向がみられます。結核に対する認識が薄いため、気付きにくく重症化して集団感染につながるケースが多くみられます。

 

5      効果的な治療のポイント

風邪の症状が何ヶ月も続いたら、最寄りの医療機関を受診してください。現在、結核によく効く薬があるため、昔のように恐れられる病気ではなくなっています。その反面、警戒心が薄れて症状の発見が遅れ、重症化してから病院に来る場合が多いようです。これは周囲への感染拡大にもつながります。

次に、ステロイド内服治療を受けている方、糖尿病の方、胃潰瘍などで手術をした方は、結核に罹りやすいとされます。ご本人やその家族の方はいつも結核に対し、予防と早期発見に注意しましょう。

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